ドイツの大学に入学する時に必要なドイツ語能力試験、TestDaF。
前回の記事ではTestDaFの試験がどんなものなのかについて詳しく説明しました。

今回の記事では、私が実際に行ったTestDaF試験対策についてまとめています。
TestDaFの試験対策には、2つの方法があります。
- 語学学校の準備コースに参加する
- 一人でテキスト等を用い勉強する
語学学校のTestDaFの準備コースでは語学学校が用意した練習問題をたくさんすることになるので、試験対策にもちろん役立ちます。しかし、価格が1,000€以上と高いため誰でも参加できるとは限りません。
今回の記事では、高額を払うことなく自宅で出来る試験対策を紹介します。
記事を先読み
TestDaFはB2~C1レベル向けの試験となっていますが、TestDaFを受けるほとんどの人がC1レベル取得を目指しています。
実際にグラフの読み取り問題なども出てくるため、C1コースを終えてから挑戦することをお勧めします。
では、自宅でも出来る試験対策として必要なこと5つの要点を以下に簡単にまとめてみました。
- テキストを用意する
- 毎日ドイツ語に触れる
- 単語は長期的に反復して覚える
- 最低10回は筆記&口頭試験問題を解く
- 模擬試験を2回ずつやり通す
以上5点は必ず試験日までに行うことをお勧めします。
それでは、それぞれ細かく見ていきましょう。
1.テキストを用意する
まずは試験の構成を知ることが大切です。
そのためには、実際のテストと同じ形式で書かれているテキストを準備する必要があります。
私が実際に使用したテキスト3種類を紹介しておきますね。
1.TestDaF Übungs- und Testbuch
Ubungs- und Testbuch + 2 Audio-CDs
2.Fit fur den TestDaF Tipps und Übungen
3.TestDaF Musterprüfungen 1-5
Fit fur den TestDaF: TestDaF Musterprufung 1 – Heft mit Audio-CD
Fit fur den TestDaF: TestDaF Musterprufung 2 – Heft mit Audio-CD
Fit fur den TestDaF: TestDaF Musterprufung 3 – Heft mit Audio-CD
Fit fur den TestDaF: TestDaF Musterprufung 5 – Heft mit Audio-CD
私は上記のテキスト計7冊をそれぞれ最初から最後まで2回やり通しました。
といっても、初めの2冊「TestDaF Ubungs- und Testbuch」と「Fit fur den TestDaF Tipps und Übungen
」のテキスト説明は初めに1回読んだだけで、模擬試験問題を2回やったということになります。
おすすめとしては、私のように全てのテキストを準備した上で、まず試験の説明が多い「TestDaF Ubungs- und Testbuch」と「Fit fur den TestDaF Tipps und Übungen
」から取り掛かるのがベストです。
2.毎日ドイツ語に触れる
上記のテキストと同時並行したいのが、毎日ドイツ語に増える環境を作ることです。
一日7時間のように長時間勉強するのではなく、毎日1~2時間だけでもドイツ語だけの時間を作ることが大切です。
それでは、テキストと並行して出来る毎日のTestDaF試験対策ルーティンを紹介します。
方法① ドイツ語の新聞を読む
ドイツ語で新聞を読むのは難しいですよね。特にドイツでは政治に関する記事が多いです。
しかしTestDaFでは政治に関するものはあまり出てこず、むしろ科学や環境問題についてのものが多いです。そのため全ての記事を読む必要はなく、一部のテーマの記事を読むだけでいいです。
TestDaFでよく出るテーマをまとめておきました。
- 環境問題(Umwelt)
- 経済(Wirtschaft)
- サイエンス(Wissenschaft)
- 研究(Forschung)
- メディアとコミュニケーション(Medien und Kommunikation)
- 精神科学(Geisteswissenschaft)
- テクノロジー(Technik)
特に環境問題とテクノロジー、サイエインス系が多いように感じました。
上記でまとめたテーマに関連したドイツ語の新聞を毎日見ることをお勧めします。
ただ読み流すのではなく、もし分からない単語があればメモしておいて、後で反復して覚えるようにしましょう。
新聞を毎日読むことによってドイツ語の読解力が上がるので、試験対策以外の目的でも有効なルーティンです。
短い記事なら1日2記事、長い記事なら1日1記事程度でいいので、毎日続けるようにしたいですね。
今ではオンラインでも新聞を読めますので、紙タイプの新聞がなくても大丈夫。
おすすめとしては、「FOCUS online」「DER SPIEGEL」「ZEIT online」あたりです。文字数が少なめの「Bild」はおすすめしません。間違えたドイツ語が載せられていたり、内容が正直悪いです。
方法② ラジオ・Podcastを聞く
この方法②は、リスニング力を上げるためのものです。
おすすめのラジオとPodcastについては、別記事でまとめてあるのでよければ参考にしてみて下さい。記事内の「語学力向上に使えるアプリ」で紹介しています。

また上記記事内では載せていないですが、「podcast.de」ではPodcastのチャンネルをたくさん紹介してくれているのでとても便利です。
特にカテゴリー別に分けてくれているので、上記「方法① ドイツ語の新聞を読む」で紹介したテーマのものを聞いてみると尚いいですね。
3.単語は長期的に反復して覚える
試験日直前に単語を一気に覚えても、すぐに記憶として残りません。
単語は長期的に何度も反復して覚えないと意味がないので、試験対策前から常に毎日反復して単語を覚えるようにしておきましょう。
もちろん試験対策中に出て来た知らない単語はすぐにまとめ、覚えるリストにすぐ追加し毎日繰り返し覚えましょう。
単語の覚え方は人によって効果が違う場合があるので、私がおすすめするものが必ずしもいいとは限りませんが、反復して覚えるためにいいのが単語帳アプリを使うことです。
私は1日何度も反復して覚えられる「Quizlet」を好んで使っていました。
ただフォルダを作る時に注意したいのが、できれば1つのフォルダを100単語程にすることです。
Quizletのシステムの問題だと思いますが、たまに途中から始まらず1から始まることがあります。その度、後半に出てくる単語がなかなか覚えられないという状態が続きますので、1回でやり通すことができる単語数が約100単語です。
そのため、1つのフォルダを100単語までにし、別フォルダに新規単語を登録していきましょう。
書かなければ覚えられないという人は、単語帳を作り毎日何度も繰り返して覚えてください。
4.最低10回は筆記&口頭試験問題を解く
試験日までに、筆記試験問題および口頭試験問題を最低10回は行いましょう。
ここで言う10回というのは、同じ試験問題を10回行うというわけではなく、異なる試験問題合計して10回行うということです。
異なる模擬試験問題がそんなにも手元にないよという人は、回数を減らしてもいいですが、同じ問題を最低2回ずつ行って下さい。もちろん、異なる試験問題をたくさん手に入れられた方でも、同じ問題を最低2回ずつ行うの尚いいです。
問題をこなすにつれて、自分が苦手な問題が分かります。
また口頭試験問題に関しては、ある程度フレーズを暗記してしまえばすらっと口から出るようになります。
私が実際に試験でも使った、TestDaFの口頭試験で使えるフレーズ集や筆記試験のサンプルをまとめようかと思っています。
まとめましたら当記事にもリンクを貼る予定ですので、少々お待ちください。
5.模擬試験を2回ずつやり通す
試験日直前に模擬試験をするのではなく、初めの頃からも挑戦してみましょう。
模擬試験をすることによって試験の構成を知ることができ、それに伴い試験対策がしやすくなるからです。
「私はこのリスニング部門が苦手がだな~」「筆記が苦手だからもっと練習しなきゃ」「この単語やフレーズよく出てくるなぁ。覚えておこう」のように、実際の試験問題を解くことによって対策がしやすいです。
そのため、試験日直前に模擬試験をたくさん解くのも大切ですが、試験対策初め~試験日まで均等に常に練習しておくといいです。
ネットで探してもいくつか出てきますし、今ではYouTubeでも口頭試験のサンプルを見られたりするので便利です。
TestDaF筆記試験の書き方。C1目指せる文章構成の紹介の記事はこちら

そして筆記試験問題に挑戦したら、必ずドイツ語ネイティブにチェックしてもらいましょう!試験で出来るだけミスを減らすためにも、常に自分で書いたドイツ語はネイティブに訂正してもらう癖を付けておきましょう。
まとめ
以上、自宅でもできるTestDaFの試験対策法でした。
私は2020年2月度のTestDaFを受けましたが、当記事に載せたテキストでもまだまだ対応可能です。
試験代もドイツ語能力試験の中でも高い方にあたる試験ですので、できれば少ない回数で合格したいですね。そのためにもしっかり試験対策していきましょう!
この記事がこれからTestDaFを受けようとされている方の参考になれば光栄です。
試験勉強、頑張って下さいね!
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