ドイツで就職が決まったら、日本で就職する時と同様用意しないといけないものがあります。
今回は就職にあたり必要な書類関係、履歴書・志望動機書・その他書類について書いていきたいと思います。
履歴書(Lebenslauf)
ドイツでは日本のような履歴書フォーマットはなく、パソコンで作らないといけません。
日本と違う点は、
の3点です。
履歴書で書く内容は、下記5点です。
- 個人情報
- 学歴
- 職務履歴
- 資格・スキル
- 居住地・日付・サイン
1.個人情報
- 名前(名/姓):Hanako Yamada
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 国籍
- 生年月日・誕生地
- 配偶関係
日系なら問題ないのですが、ドイツ系企業に提出する場合の氏名の書き方に注意。
「太郎」のように”う”を伸ばす場合「Tarō」のように伸ばして、”う”は発音しますよ~という書き方をすると伝わりやすくなります。また、「Hanako YAMADA」のように名前と苗字の区別をつけやすくするよう大文字にするなどの配慮をしてもかまいません。
番地→町名→市→県名→郵便番号→国名の順番です。(日本語と逆)
ドイツ国外から応募の場合は国番号も記入する。例:+81 80-9999-XXXX
連絡がすぐとれるメールアドレスを使用しましょう
必須事項ではありませんが、外国籍を持つ場合、滞在許可や労働許可が必要なため記入した方がいいです。
日付→月→年の順です。
既婚or未婚について記入。既婚:verheiratet・未婚:ledig
- der Vorname/Nachname:名前/苗字
- die Adresse:住所
- die Staatsangehörigkeit:国籍
- das Geburtsdatum:生年月日
2.学歴
- 期間(例:4/2008 – 3/2012)
- 資格(任意)
- 学校名・学部・学科
高校や大学、語学学校や職業研修・資格のための勉強の期間を記入する。大学の学歴には、学部・学科・学位(学士や修士・博士など)を記入。
卒業や学位を記入。
例:XXX Universität, Osaka, Japan
- der Zeitraum:期間
- die Qualifikation:資格・学士
- das Hauptstudium:メイン科目
- die Institution:機関(学校名など)
- Abschluss in XXX nach 4 Jahren Regelstdienzeit:4年制の大学でXXX学部を終了
3.職務経歴
- 期間(例:4/2008 – 3/2012)
- 所属・役職
- 職務内容
- 雇用主
- 業種
時系列順:新しい職歴を上部、古いものが下になるように記入。主なものを3~5社にまとめよう。
部署名・役職名を記入。
箇条書きで3~5項目くらい記入。
会社名・本社もしくは支社名・国名を記入。
業種を記入:会社名だけでは業種の判断がしにくいため。
- die Position:所属・役職
- die Aufgabenbereiche:職務内容
- der Arbeitgeber:雇用主
- Art des Unternehmens:業種
4.資格・能力(スキル)
- 語学力
- 会社ごとに必要な資格や能力(スキル)<任意>
- その他の能力<任意>
- 興味・趣味<任意>
母国語・その他の語学力(英語・ドイツ語など)を記入。検定や資格があれば記入。
※Microsoft office, Excel, Powerpointなど
コミュニケーション能力、交渉力、高いプレゼンテーション能力、管理能力、組織力など。
仕事に関わりそうな興味や趣味を記入。人間性が見えるところ。
- die Sprachkentnisse:語学
- die Muttersprache:母国語
- die Kompetenz:専門知識・資格
- die Kenntnisse:知識
- das Engagement:社会参加・関与
- das Interesse:興味
- das Hobby:趣味
- A4で1~2枚におさめる
- 文字サイズ:10pt以上、ゴシック体
- ページ数がわかるようにフッダーに番号を付ける
- できるだけシンプルに
- 写真を付ける場合は、右上に張り付ける
- 写真は笑顔で、上半身が映るように。上半身が斜めに映るよう撮るといい


志望動機書(Motivationsschreiben)
日本では履歴書に志望動機を記入し、別途「職務経歴書」というものを提出するのが普通です。その職務経歴書には名前の通り、職務経歴や内容が載っており、更に自己PRなどが書かれていますよね。
ドイツでは、履歴書にすでに職務経歴を記入しているため職務経歴書は不要です。しかし、別途「志望動機書」が必要になります。志望動機書(Motivationsschreiben)には、なぜその会社に応募したのかという志望理由や自己PR、署名、(添付書類情報)を書きます。(書類をまとめるファイルの一番上部に目次のようなもの(Deckblatt)を付けるのですが、そこに添付書類情報が載っていたら志望動機書に添付書類情報を載せる必要はありません。)
- 会社名・(担当者名)・住所
- 応募者の名前・住所
- 場所・日付
- 件名:XXXへ募集への応募
- 宛名
- 導入文・志望動機・結びの言葉
- 署名(手書き)
- 添付資料情報
左寄せ。応募する会社名、担当者が決まっている場合には担当者の役職名と担当者名、会社の住所を記入。
右寄せ。応募者の名前(フルネーム)と住所を記入。
右寄せで記入。例;Osaka, 12.10.2017
どの部署・役職への応募かを記入する。
例:Bewerbung auf einer Stelle als Buchharter(経理事務職募集への応募)
採用担当者名が分かっている場合は担当者名を記入。わからない場合は、「Sehr geehrte Damen und Herren von XXX(会社名)」と記入する。
導入文:どの部署・役職に応募したいのか、募集要項に自分が合致しているかアピールする。
志望動機:自分には何ができ、貢献できるのかを記入。
結びの言葉:「面接の機会を設けていただけますようお願いいたします。」など。ほぼ決まった定型文があるので応募する内容にあった文を記入。
自筆でサインする。読みにくかったらいけないため、自筆のサインの下にパソコン(文字:ブロック体)で名前を記載するといい。
志望動機書に同封する資料名を記入。添付資料を示すドイツ語:Anhang
- der Betreff:件名
- der Anhang:付録、付帯事項
- die Unterschrift:署名
- Über die Möglichkeit, mich Ihnen persönlich vorstellen zu dürfen, würde ich mich sehr freuen.:面接の機会を設けていただければ幸いに存じます。
- A4で必ず1枚におさめる。
- 場所・日付・自筆の署名を忘れない
- 文字の配置に気を付ける(右寄せ・左寄せ)
- 「自分について→その会社について→入社したら何ができるのか」の流れを意識する
各種証明書類(Referenzen)
履歴書・志望動機書は基本的に必須ですが、それ以外の書類を求められる場合があります。特に、ドイツ国籍ではない場合に書類が増えます。
- 労働証明書
- 資格証明書
- 高校・大学の卒業証明書
- 語学テストの結果
- インターン・研修の証明書
- 滞在許可書(応募条件による)
- ビザのコピー など
ドイツ系の企業に応募する場合、資格や卒業証明書を英語もしくはドイツ語に翻訳する必要があります。日本語のものを提出しても人事が日本人でない限り読むことができないので、できるだけ翻訳したものを用意しましょう。

「労働証明書」は離職した会社に発行してもらう書類ですので、離職理由にかかわらず発行してもらうようにしましょう。
また、前職の会社にお願いして、私がどんな働きをしていたのかなどを記載した推薦状(職務評価書)を発行してもらうといいです。日本では基本そういった書類を次の会社に提出することは少ないですが、ドイツでは推薦状があると優位です。
- 郵送する場合は応募書類が折れたり汚れたりしないように、専用のカバーに入れる(「Bewerbung」と書かれた専用ファイルも販売されています)
- 応募書類の順番
- ①タイトルページ→②志望動機書→③履歴書1→④履歴書2→⑤他各種書類
- 写真は履歴書1に貼る(志望動機書に貼ってもOKですが、日本同様履歴書に貼る方がいいでしょう)。
- 写真:上半身も映す。体は少し斜めに、笑顔で撮影する。
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