自分のメモ用としても、ドイツ語の文法A1-1編をまとめてみました。
大まかに分けますと、ドイツ語はA1・A2(初級)、B1・B2(中級)、C1・C2(上級)と3つにレベル訳されています。
今回はA1についてなのですが、1記事では書ききれないので3つの記事に分けてまとめてみようと思います。(※他記事作成中)
ドイツの語学学校で使用したテキストをもとにまとめています。勉強の参考となればうれしいです。
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名詞(Nomen)
名詞の種類(性)
ドイツ語には3種類(4種類)の名詞があります。
女性名詞 die
中性名詞 das
複数形 die
(自分の手書き単語ノートにも上のように色付けしてます♪)
このように、ドイツ語の名詞には3種類(4種類)があります。なぜ4種類と断言しないのかというと、複数は言葉の通り、複数というだけだからです。男性名詞が複数になると複数形になりますし、女性名詞が複数になると複数形になります。なので、実質3種類と言った方がいいのかなと私個人的には思います。
※重要なのは、der・die・das・(die)と聞いたら男性なのか女性なのか中性なのか、ちゃんと頭でわかっておくことです。
格
つづいて大切なことは、「格」です。格と言われてもピンとこないと思うので説明します。
みなさんは英語で「I・my・me・mein」とかいうアレ、学びませんでしたか?それです、アレです!(笑)
アレがドイツ語でもあって、格によって形が変化します。これを格変化というのですが、英語よりややこしいところは、名詞の種類(性)が変わるだけでなく名詞の語尾も変わるところでしょう。のちのち詳しく説明していきますが、性と名詞の間に形容詞が入る場合(例:die schöne Stadt)の形容詞の語尾も、格によって変形していきます。
ややこしく聞こえるかもしれませんが、慣れの問題なので今はあまり不安にならなくて大丈夫です。いつの間にか覚えています。
格には4種類「1格(主格)・2格(属格)・3格(与格)・4格(対格)」があります。
2格(Genitiv) : die(~の)
3格(Dativ) : das(~に)
4格(Akkusativ): die(~を)
しかし勉強するにつれ、あれ?この「は・が・の・に・を」が当てはまらないドイツ語訳だぞ?というものに直面します。ここがドイツ語の難しいところ。
でもまずはこの基本を覚えて下さい。今はNominativ(主格)なら「~は・が」、Genitiv(属格)なら「~の」と訳すというのを分かってもらえればOKです。
これを先程の名詞の種類(性)と合わせてみると、下記の表になります。
定冠詞 | 男性名詞 | 女性名詞 | 中性名詞 | 複数形 |
Nominativ |
der | die | das | die |
Genitiv(~の) | des | der | des | der |
Dativ(~に) | dem | der | dem | den |
Akkusativ (~を) |
den | die | das | die |
※これらすべてder・die・das・dieは英語で言うと「the」にあたります。
MIZUKI
- 世界で1つしかないもの(太陽・月のように誰もがこれだとわかるもの)
- 固有名詞
- 会話で既に出てきたもの
では、英語の「a・an」に当たるものはないのか?というと、あります。
「a・an」のように、話の中で初めて出てきたものや、一つと考えられるものには、ドイツ語では「ein・eine・ein」を使います。下記、表でまとめてみたので参照して下さい。
不定冠詞 | 男性名詞 | 女性名詞 | 中性名詞 |
Nominativ |
ein | eine | ein |
Genitiv(~の) | eines | einer | eines |
Dativ(~に) | einem | einer | einem |
Akkusativ (~を) |
einen | eine | ein |
お気づきでしょうか?そうです、複数形がありません。「ein・eine・ein」は基本的に”一つ”と考えるため、二つ以上ある複数形には使えません。
ただし、否定の時はこれが例外となります。それでは否定の時の変化も一緒に覚えていきましょう。基本的には ein や eine の前に「k」を付けるだけでいいです。
不定冠詞否定 | 男性名詞 | 女性名詞 | 中性名詞 | 複数形 |
Nominativ |
keiner | keine | kein | keine |
Genitiv(~の) | keines | keiner | keines | keiner |
Dativ(~に) | keinem | keiner | keinem | keinen |
Akkusativ (~を) |
keinen | keine | kein | keine |
この名詞を直接否定する kein・keine・kein・keine の使い方は簡単です。
Das ist keine Katze.
2つ目の表einと3つ目の表keinの違いは前に「k」があるかどうかだけの違いですね。では1つ目の表der・die・das・dieはどうでしょう?
Nominativのder・dasと、Akkusativのdasを除けば、語尾が似てると思いせんか?例えば、die = eine、der = einerなどです。
MIZUKI
主語・動詞の種類(Subjekt・Verben)
主語
ドイツ語にも英語のように、主語がいくつかあります。同じような形でも大文字と小文字で主語が全く違うということがあるので注意です。
私 | 君 | 彼 | 彼女 | それ |
ich | du | er | sie | es |
私達 | 君達 | あなた | ||
wir | ihr | Sie |
※しかし、彼ら・彼女ら(=they)は、小文字で「sie」です。ややこしいですね。この小文字sie 彼女と彼・彼女らの違いは、後に来る動詞の形で区別がつきます。後で勉強していきましょう!
これら主語にもそれぞれ格変化があります。まずはその基本となるGenitivを用いて種類を説明していきますね。
所有冠詞一覧
私(ich)の | 君(du)の | 彼(er)の/それ(es)の | 彼女(sie)の |
mein | dein | sein | ihr |
私達(wir)の | 君達(ihr)の | 彼ら(sie)の | あなた/あなた達(Sie)の |
unser | euer | ihr | Ihr |
これら所有冠詞にも格変化があります。英語で言う、I・my・me・mein という奴ですね。
「私(ich)」を用いて説明してみます。
ich | 男性名詞 | 女性名詞 | 中性名詞 | 複数形 |
Nominativ |
mein | meine | mein | meine |
Genitiv(~の) | meines | meiner | meines | mein |
Dativ(~に) | meinem | einer | meinem | mein |
Akkusativ (~を) |
meinen | meine | meines | meine |
duや彼er、他の所有冠詞についても変化は同じです。deinやseinなどのように、語尾はすべて同じようになるだけです。
動詞
英語にある「be動詞・一般動詞・助動詞」がドイツ語にもあります。
ドイツ語の場合読み方は変わり、sein動詞(=be動詞)、動詞(=一般動詞)、助動詞です。英語にもあるように一般動詞から派生して不規則動詞というものもあります。また、これらに加え、ドイツ語には分離動詞というものがあります。それでは詳しくみていきましょう。
ich | du | er | sie | es |
bin | bist | ist | ist | ist |
wir | ihr | Sie | ||
sind | seid | sind |
これはsein動詞の基本なので丸暗記しましょう。上記の表は現在形の時の場合です。過去形の場合は以下のようになります。
ich | du | er | sie | es |
war | warst | war | war | war |
wir | ihr | Sie | ||
waren | wart | waren |
使い方は簡単、主語に合ったsein動詞を選ぶだけ。
Ich bin Japaner./ Er ist Deutscher./ Wir sind Japaner.
この一般動詞、英語より少しややこしいです。何がややこしいかと言うと、英語同様に過去形や現在完了形による動詞変化がある上に、規則動詞でも主語によって語尾の形が変わってくるところです。例えば、wohnen(住む)という動詞は規則動詞ですが、主語「私(ich)」の場合は Ich wohne になり、「君(du)」になると、Du wohnst と語尾が変化します。この語尾変化は下の表を参照してください。
※基本 er と sie の形は同じです。
規則動詞の語尾変化
私(ich) | 君(du) | 彼(er) | 彼女(sie) |
wohne | wohnst | wohnt | wohnt |
私達(wir) | 君達(ihr) | 彼ら(sie) | あなた/あなた達(Sie) |
wohnen | wohnt | wohnen | wohnen |
英語同様、ドイツ語にも不規則動詞があります。どの動詞が不規則動詞になるのかは覚えていくしかないのですが、「動き」がある動詞に多い傾向があるように感じます。例えば、haben(持つ)、fahren(行く〈乗り物で〉)、gehen(行く〈歩いて〉)、finden(見つける・思う)などです。
それではこちらも過去形・現在完了形に分けて下記の表を見ていきましょう。
過去形 | haben | fahren | gehen | finden |
ich |
hatte | fuhr | ging | fand |
du | hattest | fuhrst | gingst | fandest |
er/sie | hatte | fuhr | ging | fand |
wir | hatten | fuhren | gingen | fanden |
ihr | hattet | fuhrt | gingt | fandet |
Sie | hatten | fuhren | gingen | fanden |
現在完了形 | haben | fahren | gehen | finden |
sein |
gehabt | gefahren | gegangen | gefunden |
過去形は明確ですね。主語によって語尾が変化してますね。では現在完了形。現在完了形の表が1行しかないことにお気づきでしょうか?そうです、現在完了形は英語と同じように、sein もしくは haben と一緒に使うため、現在完了形の動詞自体には語尾変化はありません。
【 例 】
「ich bin mit dem Fahrrad gefahren.(直訳:私は自転車で走りました。)」
「Ich habe eine Katze gefunden.(直訳:私は1匹の猫を見つけました。)」。
例の赤ラインにあるように、sein や haben と後に来る動詞によって使い分けされています。どの動詞が現在完了形になった時に sein になるのか haben になるのかはこれも覚えるしかありません。ただ sein になる動詞の方が数少ないので、こちらを覚えてしまう方が速い気がします。
fahren / gehen / ziehen / aufstehen / kommen / rennen
上記の他にまだありますが、特によく使う動詞の中でも sein の形になる動詞です。
助動詞 | können | müssen | dürfen | wollen | sollen | mögen | möchten |
ich |
kann | muss | darf | will | soll | mag | möchte |
du |
kannst | musst | darfst | willst | sollst | magst | möchtest |
er/sie |
kann | muss | darf | will | soll | mag | möchte |
wir |
können | müssen | dürfen | wollen | sollen | mögen | möchten |
ihr |
könnt | müsst | dürft | wollt | >sollt | mögt | möchtet |
SIe |
können | müssen | dürfen | wollen | sollen | mögen | möchten |
それぞれの意味はこちらを参照ください。
können | müssen | dürfen | |
~できる | ~しなければならない | ~してもよい | |
wollen | sollen | mögen | möchten |
~するつもりだ | ~すべきだ | ~かもしれない | ~しいと思う |
数字(Zahlen)
ドイツ語の数字は20までは単純なのですが、切りのいい数字を除いて21以降の数字が反転します。
例えば、21の場合は「einundzwanzig」です。分かりやすいように分けて書きますと、「ein-und-zwanzig」です。≪ ein=1 und=& zwanzig=20 ≫ 21の2と1を反転させます。
- eins
- zwei
- drei
- vier
- fünf
- sechs
- sieben
- acht
- neun
- zehn
- elf
- zwölf
- dreizehn
- vierzehn
- fünfzehn
- sechzehn
- siebzehn
- achtzehn
- neunzehn
- zwanzig
- einundzwanzig
- zweiundzwanzig
- dreiundzwanzig
20までは上記のような形で、21からは前述したように数字を反転させます。
※30 dreißig
※40 vierzig
※50 fünfzig
※100 hundert
※1000 tausend
※10000 zehntausend

A1は文法の土台となる部分ですのでしっかり身に付けておきましょう。
また、ドイツで語学学校へ行く方向けのアドバイスですが、語学学校で一から(A1から)勉強するからといって、日本で全く勉強しないでいかない方がいいと思います。最低でもA1は独学でもできますので、事前に勉強していった方が授業にもついていけます。
独学でB1あたりまで身に付けるならこの本がおすすめです。
ドイツ語は難しいので独学は厳しいと思うかもしれませんが、上の本を使っていればまず間違いなくA1は簡単にできるでしょう。
同じ語学学校の日本人で、まったく勉強せず来ていた子は同じレベルを何度か繰り返してました。そうならないためにも、上の本やこのサイトを活用してみてください♪
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