海外に来るとカルチャーショックを受けることが多々あります。
日本人と似ていると言われているドイツ人ですが、やはり遠く離れた地。
文化や生活スタイルの違いからカルチャーショックを受けることは多々あります。
私が一番初めてドイツを訪れた時に感じたカルチャーショックは、車線が反対・水道水に軟水と硬水がある・ティッシュが硬い・夏の夜が長い・バスの車体が長いなど日々の細かなことでした。
慣れてくると馴染んではくるのですが、いくら時間が経っても理解できないこともありました。
その内の1つが毎日寝る前にお風呂に入らないということでした。
ただ最近は毎日お風呂に入らないことでいい面もあるということに気が付きました。
今日はドイツでのお風呂事情について書いていきたいと思います。

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ドイツのお風呂事情
なぜ毎日入らないのかということを説明する前にドイツのお風呂の設備について紹介していきたいと思います。
もちろん各家の設備によって変わっては来るのですが、
これまでに体験してきたことをもとにドイツの風呂場環境についてまとめてみました。
1.トイレとシャワー(バスタブ)が同じ空間
写真のように、ドイツのお風呂は基本トイレ・シャワー・(バスタブ)が一緒です。
日本のようにトイレだけが別ということの方が少ないのです。
そのため、シェアハウスに住んでいるとトイレに行きたくてもすぐに行けないということがあります。
生活する前はそのことに対して不安を抱いていたのですが、
実際住んでみるとトイレが一緒というのはそこまで重要な問題ではありませんでした。
なぜならこちらの人はちゃんと理解しているのか、風呂場で長居する人はあまりいません。
そもそもシャワーだけということが多いので、あまりお風呂に時間はかからないのでしょうね。
そして日本人にとって苦痛なのが、頻繁に湯船に浸かれないということでしょう。
上の写真のようにバスタブの中にシャワーがあるところや、シャワー室のようにシャワーとバスタブが分けられていたり、バスタブが全くないという家もあります。
ドイツ人にとってバスタブに浸かるというのは本当に特別なことのようです。
それは後でも説明するのですが、ドイツの水道代の高さやエコという観念からきているのだと思います。
2.軟水・硬水がある
ドイツの水道には軟水と硬水があります。
私の住んでいるデュイスブルク、NRW(ノルトラインヴェストファーレン)州はだいたい硬水です。
硬水というのは、水の中にカルキが含まれています。
人によればお腹を下すという人もいるでしょうし、カルキのせいで髪の毛がパサパサしてくるということもあります。
私の場合、今のところ髪の毛に問題はありませんが飲料水には気を付けています。
カルキのせいで寿命が短くなるかどうかはわかりませんが、私は体内に入れるのに抵抗があります。
シャワーの穴付近や湯沸かしポットを見ていただいたら硬水かどうかがわかります。
硬水の水が触れ長い期間放置していると白く固まって残っている時があります。
これがカルキ。
私のように飲む時だけ気をつけている人も中にはいらっしゃいます。
そんな場合は、日本でも有名なブリタの浄水器で綺麗な水にしてから飲料水や料理に使うようにすると問題ないと思います。
3.排水が悪い
こちらも各家庭の設備にもよるのですが、日本と比べると断然悪い気がします。
すぐに排水が詰まり、水が逆流してくるということが多々ありました。
現在住んでいるWG(ルームシェアしているところ)の排水はかなりよく、畳半畳程しかないシャワースペースですが快適に過ごせています。
これまでドイツのいろんな住居でシャワーを浴びてきましたが、シャワー室の広さよりも排水がちゃんとできるかの方が実は重要だなと感じました。
排水が悪い原因はいくつかあり、
キッチンとの排水が繋がっていたり、排水蓋の穴が大きいなどだと思います。
金髪は黒髪に比べ細いので排水溝をサッと流れるのですが、黒髪のように少し太い髪の毛だと水の流れを遮り詰まらせる原因となっています。
それを止めるための蓋の網目がでかいため通り抜けてしまい、結果排水溝の奥の方で詰まってしまうのだと思います。
日本の場合は100円ショップなどで売っている網目の細かいネットで完全に止めてしまうことが可能ですもんね。
まだ日本の風呂場はゴミ貯めスペースが大きいところも多いです。
一報、キッチンと排水がつながっている家庭だと、キッチンで出たゴミが根元で溜まり流れを悪くしていることがあります。
そうなるともう業者に頼むしかないのですが、排水のよし悪しはやはり住んでみないとわからないということがほとんです…。
なぜお風呂に毎日入らないのか
それでは本題に入っていきたいと思います。
私が考える毎日お風呂に入らない理由は4つあります。
1.空気が乾燥している
雨が降った日には私の髪の毛はうねったりアホ毛が飛び跳ねたりと大変でした。
また1日でも髪の毛を洗わないと油っぽくなりベタベタして気持ち悪い感じがありました。
一報、肌が乾燥するのは冬だけで、夏は特に乾燥に悩むことはありませんでした。
こちらで生活していると私の髪の毛はあまりうねりませんし、アホ毛も立ちません。
さすがに雨に直接あたるとアホ毛がたったりしますが、傘をさしていたらそんな悩む程ではありません。
ドイツの空気は乾燥しています。
そのため毎日髪の毛を洗っているとパサパサしてきて仕方がないのです。
1日洗わなくても翌日脂っぽいということが日本に比べるとありません。
もちろん汗かいた日は毎日洗うようにしていますが、汗をかかなかった日は髪の毛は1日おきです。
※ただし私の場合、体は毎日洗っています。
ドイツ人にもよるのですが、私のようなスタイルを取る人もいればひどい人なら1週間に一度の人も…。これはさすがに私も耐えられません。
ワーホリでドイツに初めて来た時は毎日髪の毛を洗っていましたが、
現在はドイツにも慣れ、お風呂に入らないというドイツ人の考えが分かったので洗髪は2日に1回となっています。
2.水道代が高い
ドイツの水道光熱費は結構割高です。
ただこちらは住む場所によって変わります。
というのは、水道光熱費込みのところと別途各自で支払うところがあるからです。
例えば、私が今住んでいるWGでは水道光熱費は家賃とは別になります。
※別の場合、自分で水道局などで使用申し込みする必要があります。
住居を契約する時に「Warmmiete(水道光熱費込み)」なのか「Kaltmiete(水道光熱費抜き)」をちゃんと見てから契約しましょう。
このように、私のWGは Kaltmiete ですので家賃とは別に水道光熱費を払っています。
私は古くからの友人と2人でWGをしており、その友人のところに後から入りました。
なので水道光熱費を割り勘にしています。インターネット代も然りです。
私の場合、インターネットと水道光熱費代合計で毎月47ユーロです。
ただ、これは基本的な金額です。
ドイツでは1年に1回水道光熱費が計算され、使い過ぎた分は追加で支払い、あまり使わなければお金が戻ってくるというシステムです。
まだ1年も住んでいないのでわかりませんが、他の方のブログを見ても高いと聞きます。
お風呂に毎日入らない理由の中に水道光熱費の高さが少なくともあるのではないでしょうか。

3.お風呂に入る時間がもったいない
髪の毛を毎日洗わなくなってから気が付きました。
男性なら特に問題になることではありませんが、髪の長い女性の場合毎日のシャンプーとドライヤーは一苦労です。
また日本人の場合は毎日のように湯船に浸かります。
私が日本で生活していた時、お風呂にかかる時間は約1時間でした。
(髪を乾かし終わるまで)
1日24時間ある内の1時間をお風呂に費やしているのです。
もちろんお風呂が趣味だという人はそれでいいですが、義務としてお風呂に入っている人の場合本当に時間の無駄です。
少しお風呂とは話が変わりますが、
ドイツの家庭には食洗器がほとんどついています。手で洗うことの方が少ないのです。
一人ならすぐに洗えてしまうので私は手で洗う方がいいなと思うのですが、ある程度食器を貯めて1回で洗ってしまうのがドイツ人のスタンスです。
この理由も時間を無駄にしたくないという理由から来ているようです。
食器を洗う時間があればその時間をもっと有意義な時間に使えるのだそうです。
ドイツ人の手抜きはライフスタイルを考えた中で自由な時間をとるための手段なんですね。
この食洗器への考え方にもあるように、お風呂に対する考え方も同じようです。
ただドイツ人の中でも比較的潔癖が好きな方は毎日お風呂に入り洗髪もしているようです。
4.エコに良くない
最後の理由は、環境によくないからだそうです。
ドイツはエコ大国です。スーパーでも野菜はほぼビニールに包まれずにそのまま販売されています。
レジ袋もありません。必要であればお金を出して買わなければなりません。
また私の友人は環境によくないという理由で洗濯時に柔軟剤を使いません。
水の出しっぱなしも環境によくないので、必然的に節水になっています。
そんな考え方のドイツ。
お風呂に1時間も使うなんてドイツ人にとってアンビリーバボーですよね(笑)
(まあ日本人でもだいたいの人は30~40分くらいだと思いますが)
湯船にお湯をはることは90%なく、毎日シャワーです。寒い冬でもです。
そんなドイツ人、削るところは削るのです。だから、毎日髪の毛を洗わないのです。
まとめ
ここまで読んでいただいて、なんとなかく毎日お風呂に入らない理由をお分かりいただけましたでしょうか?
実は私も毎日髪の毛を洗わない生活をするようになってから、生活に少しゆとりが出てきたような気がします。
勉強する時間をもっと取れるようになりましたし、予定もゆっくり立てられてます。
本を読んだり映画を見る時間もとれるようになりました。
毎日のシャンプーとドライアー、結構苦痛だったんですよね。
そして書き忘れていましたが、ドイツ人は寝る前に入る人と朝起きてからお風呂に入る人がいます。
日本人のように全身が綺麗でないと布団に入れないという考え方をしている人が結構少ないです。
「布団の中はキレイな空間」という考え方は全くないようです。
日本に住んでいて、毎日お風呂に入る方でも少しお風呂に入る時間を減らすようにしてみてはいかがでしょうか?
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